ADHDの治療のベースは薬物療法と心理療法です。
日常生活への支障を最小限にする為、これらの治療を組み合わせて行います。
近年、ADHDの治療薬であるストラテラ、コンサータが成人にも適用となったことは大きな朗報です。
薬物療法
現在、成人には3種類のお薬(コンサータ、ストラテラ、インチュニブ)が使用可能です。
症状、持続時間などを考慮して使い分けており、単剤で効果が不十分な場合は併用することもあります。
またコンサータを処方できるのは、処方医として登録された医師のみで、当院には処方可能な登録医も在籍しております。
ただし、これらの薬は根本的に不注意・衝動性・多動性を治癒させるものではなく、あくまでも症状を軽減させるためのものです。
それにより、環境調整や行動変容がしやすくなり、患者さんの生きづらさを改善し、患者さんの自己効力感を再生するための補助的なものと位置づけられております。
患者様の中には薬物療法に抵抗感を訴えられる方もいらっしゃいますが、これらのお薬は比較的安全で有用性も高いものですので、適応がある方には積極的にお勧めしています。
心理療法
必要に応じて医師による診察以外での、カウンセラーによる個別心理カウンセリング(認知行動療法)や「大人の発達障害のための集団認知行動療法」を行っています。
特に、グループでの障害の理解と対処スキルの習得を目指す集団精神療法は極めて有用な治療法と考えられます。
私たちは、常に患者さんのニーズに合ったオーダーメイドの治療法をご提案するよう心掛けています。